解体工事の流れについてご説明します。
①相見積もりの依頼解体工事を行う事が決まった際、最初に行うことは解体工事の見積もりを貰う事です。
見積書には全ての工事の総額が記載されています。
見積書によって、工事費用の合計は勿論のこと各項目の詳細や金額も知ることができます。
但し、一社だけの見積書では、解体費用の相場や各項目の比較検討ができません。
そこで見積書は複数業者へ依頼することが必要となってきます。
相見積りを取ることで解体費用を比較検討します。
相見積りというのは、馴染みのない言葉ですが、複数の業者から同じ条件の工事の見積を貰う事です。
解体工事の相見積もりの重要性を正しく理解し相見積りを活用することで素晴らしい業者を選択できます。
相見積りを活用することで、安価な費用で安全で安心できる解体工事を実現させてください。
②解体工事前の準備
相見積もりをもらい業者が決まった後、工事前の準備にとりかかります。
工事前の準備を確実に行うことで安心して安全な工事が可能となります。
③近隣住民の方へのご挨拶
建設作業で寄せられる苦情件数でダントツに多いのは解体工事によるものです。
平成22年では、年間377件の苦情が発生しています。(平成22年度振動対策に関する検討調査報告書より)
解体工事では振動、粉塵、騒音といった問題が発生します。
近隣住民への事前のご挨拶は不可欠です。
近隣住民へのご挨拶は心を込めて効果的に行う事が大切。
人間関係がお有りの施主様と工事内容に詳しい業者の同伴が理想的です。
④電気、ガス、水道などの撤去
解体工事前の準備として忘れてはならない事にガス、電気、水道の供給停止連絡等があります。
メーターの撤去や配線、配管の撤去も必要です。
事前に施主様がそれぞれの会社に連絡し撤去依頼を済ませましょう。
水道については解体工事中埃の拡散防止に使用します。
解体業者と打ち合わせをしておき、水道会社へ伝えましょう。
⑤解体工事
事前準備が終了するといよいよ解体工事が始まります。
⑥足場の組立と養生
養生というのも馴染みのない言葉ですが、
モノを保護するといった意味で使用されます。
解体作業での課題は解体により発生する埃と騒音です。
これらの問題を少しでも減らす目的で解体家屋を防音シートやビニールシートで覆い養生します。
また、高所作業が含まれる解体工事は足場の組立が必要となります。
足場や養生シートは工事の安全性と工事で発生する問題を防止するため大切な事前工事となります。
⑦建物本体周辺物の撤去
住居に付属する窓、サッシ、畳、建具、瓦、家具などの不用品等、建物本体以外で撤去できるものは予め手作業で取り除きます。
廃材の分別を効率良く行う為リサイクル化の為に欠かせない作業となります。
家具などの撤去は費用が発生するものです。
予め十分な打ち合わせが必要です。
⑧建物本体の解体
建物の基礎となる柱や梁、壁や屋根等全て解体していきます。
多くの場合重機を使用して行います。
この時に埃が発生するため水を撒きながら工事を実施します。
建物の解体が済むと基礎を掘り起こし撤去します。
⑨廃材の分別、収集、運搬
解体により発生した廃材を分別します。
分別の精度がリサイクル化や廃棄処分費に大きく影響します。
木材、コンクリート、鉄、アルミ、プラスチックなどを手仕分けしていくのが通常の方法です。
分別された廃材は種類ごとに運搬されます。
運搬先は中間廃棄処理場が一般的です。
⑩整地工事
解体工事のメインである建物本体の撤去、運搬が終わるとなんとなく解体工事が完結したように感じます。
しかし更地となった土地の整地が残っています。
良い業者は整地までしっかりと行います。
土の中に廃棄物が埋まっていないか、
周辺の道路が汚れていないか、など気配りが重要です。
特に周辺環境は解体工事を行う前より
綺麗にして貰いたいものです。
⑪立会い確認
運搬を忘れている廃材の有無、整地状況、清掃状況を業者と一緒にチェックします。
業者に対する気遣いや感謝の言葉は大事ですが、不備があったときは必ず伝えましょう。
遠慮すると後で後悔することになります。
見積書を確認しながら冷静に伝えることです。