北京の国際見本市『high-tech expo』で、中国が新型のバスプロジェクトを発表しました。
このプロジェクトは、道路を走る車の列に混じってバスも走行するという、これまでの常識を覆した構想!
走行している車の上をバスが走行するという新しいシステムを創造しました。
ビジュアル面において非常にインパクトがあるため、ネット上では話題に上がることも少なくないようです。
確かに、まるで車を飲み込むかのように走行する様は大きな口を開けて泳ぐクジラのようにも映り、人目を引くことにも納得ができます。
しかしこの新型バス、多くの否定的な意見も存在しているのが現状です。
もちろん賛成の意見もあるために賛否両論なわけですが、だからこそ物議をかもしだしていることに間違いはありません。
そこで今回はこのバスプロジェクトに注目してみましょう。
頭上を通過するという意味これまでのバスと比較し、目立つ相違点は以下の二点です。
◇ 搭乗者数
◇ 走行レーン
一つ目の搭乗者数ですが、これは二つ目の走行レーンの相違が起因していると考えることができるでしょう。
走行レーンを変えたことによって、新しくスペースが生まれたからです。
つまり、最も注目するべきは、走行レーンの変更ということができます。
分類的には、電車の走行システムとバスの間の子とでもいいましょうか。
レールを敷き、その上を走行するという特徴は電車に該当しますが、車両道路を走行し、駅以外の地点にて乗り降りが可能と言う従来のバスの利点も上手いこと継承されています。
あと気になるのが価格ですが、地下鉄や市バス並みの価格帯で利用できるとすればとても便利なものになるのではないでしょうか。
これまでのバスと違い、一般道路の順番に入り込んでいないので、思わぬ渋滞に巻き込まれて時間を大幅にロスすると言う事態もなさそうですし、一般車の交通の流れを邪魔することもなさそうに見えます。
もしこれが実装可能になり、世間へと普及すれば交通渋滞の緩和、及び更なる交通機関の充実へと繋がっていきそうですね。
考えてみれば、あくまで渋滞しているのは二次元的に見た道路のみなわけですから、三次元的に見たうえでの空いたスペースに着目すると言うのはとても理にかなっているのではないでしょうか。
と、ここまではポジティブな意見をメインに持ってきて話を進めましたが、当然ネガティブな意見も多く上がっています。
中でも一番多い意見は、『交通事故が怖い』という意見でした。
記事冒頭のURLから実装イメージビデオを見ていただければわかるのですが、このバスは車両のレーンとレーンの間に僅かに存在するスペースに足をつけて走行しています。
ですので、走る車にとってはただでさえ狭いスペースに更に異物が入り込んできたという状況になるわけですね。
また、これだけ規格が大きいわけですから、当然事故が発生した場合はその事故の規模も大きくなります。
このバスだけで1200人搭載できるわけですから、少なくとも1200人規模の大規模事故となってしまうことが予想されるでしょう。
その他の一般車、事後の交通規制なども考えると被害損額はとんでもないことになってしまいそうです。
これだけの大きなリスクを隣に日々走行しなくてはならないと考えると、確かにとても恐ろしい気がしてきます。
反対意見が出るのも無理がないのかもしれませんね。