大阪市阿倍野区の、シャープ旧本社ビルを買い取った家具販売大手のニトリが、跡地に店を建てるためビルの解体工事を始めました。
解体工事は27日午前8時ごろに始まり、シャープのロゴが残る旧本社ビルに作業員を乗せた車が次々と入っていきました。
27日にはさっそく、工事のトラックが慌ただしく出入りしていた。ビルの前を通りかかり、写真を撮る人の姿も見られた。西田辺駅前商店会の岡山哲熙会長は、「一抹のさみしさはあるが、新たな店舗ができれば別のにぎわいをつくるチャンスになる」と話していました。
シャープはこの場所を「第二の創業の地」として90年以上拠点にしていましたが、経営危機のため去年、ビルをニトリに売却しました。
旧本社ビルの場所は、シャープ創業者の故早川徳次が東京から拠点を移し、1924年に前身の「早川金属工業研究所」を設立した「第二の創業の地」でした。
その後、傘下に入った台湾の鴻海精密工業出身の戴正呉(たいせいご)社長は、ビルの買い戻しを目指していたが、2019年夏には、家具販売大手ニトリの店舗がオープンする予定です。
解体工事は8月末まで行われ、跡地には2019年夏に家具販売大手ニトリの店舗がオープンする予定ですが、シャープと親会社の鴻海(ホンハイ)精密工業(台湾)は、旧本社ビルの付近に創業者の記念館を設ける覚書を結んでいる。
シャープは、ビル解体後も記念館の建設計画の検討は続けるという。